理化学研究所 計算科学研究機構

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AICS Cafe

AICS Cafe(アイクス・カフェ)は、異分野融合のための足掛かりとして、計算科学研究機構(AICS)に集う研究者が井戸端会議的にざっくばらんに議論する場として、毎月2回程度予定しております。興味をお持ちの方は原則どなたでも参加可能です。

※AICS関係者以外の方は、事前に aics-cafe[at]riken.jp にお問い合わせください。
また、継続的な連絡をご希望の方にはメール配信をさせて頂きますので、同アドレスまでご連絡ください。

  • 目 的: 異分野間の壁を超えた研究協力を促進し、新しい学問分野の開拓を目指すため、 研究者間の情報交換・相互理解の場を提供し、研究協力のきっかけを作る。
  • 会 場:AICS 6階講堂(予定)
  • 言 語:講演は日本語/英語、スライドは英語
  • その他:講演者は他分野の方にも理解できる発表を心掛け、参加者は積極的に質問しましょう。

第110回
日時: 2017年4月5日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目: アドラー心理学から考える自分の価値の高め方
・講演者: 池田 幸代(健康管理室)
※発表・スライド共に日本語

講演要旨:
私は自尊感情が低い。自尊感情のレベルを測るテストでも低いと出てくるほどである。よって、常に自尊感情を高めていく方法には興味を持っていた。そこで、アドラー心理学について書かれている「嫌われる勇気」に出会った。その中には「自己受容」「他者貢献」「他者信頼」という言葉が鍵となって良く出てくる。特に自分を価値ある人間だと思うようになるには「他者貢献」をする必要があるとアドラーは言っている。「他者貢献」とはいったい何か?アドラー心理学の簡単な紹介をしながら計算科学の研究者と一緒に考えていければと思います。

第109回
日時: 2017年3月22日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目: Fixed-mesh method for solid/structure simulation: past, present and future
・講演者: 西口 浩司(複雑現象統一的解法研究チーム)
※発表・スライド共に英語。

講演要旨: 詳細を見る

For the last several decades, Lagrangian finite element methods, which use deformed-mesh, have been the de facto standard for solid/structure simulations. This method can track the surface of solid with high accuracy and compute constitutive relation of solid with ease, since a geometric domain of the solid is spatially discretized using unstructured mesh which conforms to the deforming solid.
On the other hand, an Eulerian finite element method for solid/structure mechanics was proposed in the early 1990s. This method uses spatially fixed mesh and thus allows solid material to flow through the mesh. In this context, compared to Lagrangian finite element methods (Deformed-mesh methods), Eulerian finite element methods (Fixed-mesh methods) are attractive for computing large deformation problems, computing fracture problems, and generating computational mesh easily.
Utilizing the above advantages, Eulerian finite element methods have been applied for bullet impact analysis, solid-fluid interaction analysis, soft adhesive analysis, and soft resin analysis. However, the computational challenges have been their expensive computational cost, the diffusion of the solution due to the advection, and the modeling of contact interfaces. In my presentation, I will explain the past, present and future studies of fixed-mesh methods for solid/structure mechanics.

第108回
日時: 2017年3月15日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目: 高並列レンダリング環境での並列画像重畳処理
・講演者: 野中 丈士(可視化技術研究チーム)
※発表は日本語、スライドは英語

講演要旨: 詳細を見る

高並列レンダリング環境での可視化処理はソートラスト式がデファクトスタンダードになっている。この方式は各可視化処理ノードでレンダリングされた画像を一つの画像にまとめる画像重畳処理を必要とし、各画像重畳ノードのアイドル時間を最小限に抑えて全てのノードを効率よく活用する並列画像重畳処理アルゴリズムが幅広く利用されている。並列レンダリング処理はノード数の増加により各ノードが担当する計算領域の削減が図れるが、並列画像重畳処理の場合はノード数の増加に比例して重畳処理を行うデータ量が増加するためウィークスケーリング風のスケーラビリティが求められる。本公演では、京コンピュータのフルノードが利用できるHIVE可視化アプリケーション向けに開発を行っている並列画像重畳ライブラリ(234Compositor)についての紹介を行う。

第107回
日時: 2017年2月15日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目: その天気予報の雨のシミュレーション、どれくらい当たってるの?調べてみよう!
・講演者: 粟津 妙華(データ同化研究チーム)
※発表は日本語、スライドは英語。

講演要旨: 詳細を見る

実際の雨の観測値と予測シミュレーションを見比べたとき、どのようにシミュレーションを評価したら良いでしょうか?雨が降る領域の場所や形を総合的に判断して、評価できるものでしょうか?実は、現在よく使われている雨のシミュレーションを検証する手法は、雨が降る領域の形や、場所のずれなど、私たち人間の感覚で得られる評価を直接考慮していないものでした。これらの手法は、雨が降る領域の形を完璧に予報できたとしても、わずかに位置がずれれば、私たち人間の目で見るとよくあっているように見えても、低い評価を与えてしまいます。
そこで私たちは、画像解析の手法を応用して、雨が降る領域の場所や形を使って検証する手法を開発しました。人がするような総合的な評価をするために、近くにある雨領域を統合し、その統合した領域内の形や位置ずれを計算する手法です。提案手法は、これまでの手法では表現できなかった形と位置ずれを評価できるようになりました。さらに、これに色をつけて可視化することで、直観的な評価を行えるようになりました。

第106回
日時: 2017年2月8日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目: Pseudospectral 法を用いた二電子積分の高速化
・講演者: 澤田 啓介(量子系分子科学研究チーム)
※発表は日本語、スライドは英語。

講演要旨: 詳細を見る

二電子反発積分の高速な見積りは、あらゆる第一原理量子化学計算において重要かつ必須の研究テーマとなっている。二電子反発積分の計算コストは形式的にO(N4) (N: 基底関数の数)で増加するため、大規模分子系においては計算が困難とされてきた。この問題に取り組むために、様々な高速化の計算手法が開発されてきたが、その中でもpseudospectral(PS)法は、高速かつ効率的に二電子積分を見積る有力な手法となっている。PS法では1つの解析積分が、離散化されたグリッド点から成る数値積分の和によって置き換えられる。これによって、計算コストは形式的にO(N4) からO(MN2) (M: グリッド点の数)に減少させることができる。本研究では、量子化学計算コードNTChemへ実装されたPS法を用いて、二電子反発積分計算のMPI/OpenMP並列によるパフォーマンスと計算精度を調べた。 8,000基底以上の大規模系において、使用したCPUコア数に対する良好なスケーリングが示され、解析的手法よりも高速な二電子反発積分の見積りが可能であることが分かった。

第105回
日時: 2017年2月1日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目: 植生モデルのデータ同化への挑戦
・講演者: 荒木田 葉月(データ同化研究チーム)
※発表は日本語、スライドは英語。

講演要旨: 詳細を見る

Vegetation models simulate functions of plants such as carbon and water exchanges between the atmosphere and land surface, and play an essential role in climate simulations. However, the vegetation models have large uncertainties. For example, it is very difficult to simulate accurately the dates when the leaves grow and fall. Data assimilation combines the simulation with actual observations, and can reduce those uncertainties.
We developed a data assimilation system with a vegetation model known as the SEIB-DGVM (Spatially Explicit Individual Base Dynamic Global Vegetation Model). As the first step, an experiment was performed at a single location in Eastern Siberia by assimilating satellite-observed leaf area data. The results showed that the growth and decay of the leaves, carbon cycles and the parameters of the tree and grass were successfully estimated. As the second step, the experiment was expanded to multiple locations in Eastern Siberia. The results were promising.

第104回
日時: 2017年1月18日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目: Integrated meshing-and-analysis approach for fast-and-robust unstructured finite-element earthquake simulations
・講演者: 藤田 航平(総合防災・減災研究ユニット)
※発表・スライド共に英語。

講演要旨: 詳細を見る

Unstructured finite-element methods are widely used in earthquake simulations for accurate modeling of complex three-dimensional geometry and nonlinear material properties. However, its applicability to large-scale problems is often limited by the difficulty of generating high quality mesh and large analysis cost. To overcome these difficulties, we have been developing robust mesh generators and fast analysis methods in an integrated approach. In this talk, I will show Tera Degrees-of-Freedom scale unstructured finite-element earthquake simulations enabled by using the developed method on the full K computer.

第103回
日時: 2017年1月11日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目: 大気シミュレーションにおける乱流
・講演者: 西澤 誠也(複合系気候科学研究チーム)
※発表は日本語、スライドは英語。

講演要旨: 詳細を見る

大気運動にはさまざまな時空間スケールの現象が存在し、それらは互いに影響を及ぼし合っている。スケールが小さな乱流は、それ自身は大気現象としてあまり注目されることは多くないが、より大きな大気現象にとって重要な役割をはたしている。しかしながら、スケールが小さいことから、多くの大気シミュレーションにおいて、乱流を直接解像することは容易ではない。これまでは乱流の寄与を経験的にパラメタライズすることにより、その効果を取り入れてきた。計算機の発展により、物理法則に基づく乱流の効果を取り入れたシミュレーションを行うことが可能になってきた。本講演では、大気運動のおける乱流の重要性や、大気シミュレーションにおける乱流の扱いについての研究成果を紹介する。

第102回
日時: 2016年11月16日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目: Assembling a library of 2D projection images from 3D biological shapes to resolve XFEL data
・講演者: Sandhya Tiwari(計算構造生物学研究ユニット)
※発表・スライド共に英語。

講演要旨: 詳細を見る

X-ray free electron laser (XFEL) scattering experiments has been described as the future of structural biology. The technique has several advantages, including its ability to probe a single particle sample without the need for crystallisation, and to produce diffraction data before the sample is destroyed by radiation. However, resolving structures from XFEL diffraction patterns can be challenging due to the phase problem. Considering the novelty of the technique, there is also limited data available to provide initial models that fit new diffraction patterns. Therefore, we consider a strategy to provide efficient interpretation of XFEL data by searching them against a database of hypothetical biological shapes to obtain an initial structural model. To build a database of biological shapes, we assemble various three-dimensional (3D) structures in existing structure databanks, such as the Electron Microscopy Data Bank (EMDB). We can then reduce the assembled dataset to a minimal yet distinct set of hypothetical biological shapes. In the first part of this assembly, we present the analysis of single particle cryo-electron microscopy (cryo-EM) structures. Here, we analyse the variation in the shapes that exists within the 3D cryo-EM maps, and within their simulated two-dimensional (2D) projection images. This analysis provides us with the extent to which 2D images of two distinct 3D shapes can be similar, giving us an idea of the expected degeneracy when we compare experimental data to a hypothetical biological shape. In general, we expect that with a sufficient number of 3D shapes will allow us to provide candidate models for new XFEL data effectively.

第101回
日時: 2016年11月9日(水)、15:30 – 16:30
場所: AICS 6階講堂

・講演題目: 気象モデルを用いた大アンサンブルデータ同化実験
・講演者: 近藤 圭一(データ同化研究チーム)
※発表は日本語、スライドは英語。

講演要旨: 詳細を見る

天気予報モデルはカオス力学系であり、初期値に非常に敏感である。そのため、初期値の精度を上げることは天気予報の精度向上に直結する。データ同化は、観測データをシミュレーションに融合させる手法であり、特に大規模シミュレーションでは気象学分野で発展し、天気予報の精度向上に大きく寄与してきた。本研究で用いるアンサンブルカルマンフィルタは先進的なデータ同化手法であるが、通常はサンプル数100個程度からなるアンサンブル予報で予報誤差共分散を見積もるため、アンサンブル数が少ないことによるサンプリング誤差が生じる。そこで一般的には、観測影響範囲を限定する局所化と呼ばれる手法を用いて対処している。本研究では、「京」を用いサンプル数10240個の巨大アンサンブル実験を行うことで局所化をなくすことに成功し、サンプリング誤差の影響が少ない予報誤差共分散行列の推定に世界で初めて成功した。巨大アンサンブルデータ同化を実行するには計算機の性能を十分に生かす必要がある上、扱うファイル数も膨大となる。これらの計算上のチャレンジについても紹介する。